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『女性手帳』について考えたこと

2013-05-14 

『女性手帳』と聞いて、最初に思ったのは、

男性手帳もあるのだろうかということでした。

どうもそれはないようです。

安倍政権が、『女性手帳』の導入を検討しているという話です。

(産経新聞5/5付参照)

「晩婚・晩産」に歯止めをかけるのが狙いだそうです。

それならば、

男女の別なく、教育で扱うべき内容ではないでしょうか。

対象は10代~20代の若い女性だけ

それが心にひっかかり、あれこれ考えました。


若い女性に、女性の身体についての医学的知識を与え、

人生設計をもたせることによって、

結婚・出産を早めてもらう

そのために手帳を配って「啓発」するのだそうです。

「『晩婚・晩産』が増えたのは、若い女性の心がけが悪いからだ」

そう言っているような印象を受けます。


妊娠・出産は人生の一大事です。

高齢になるほど妊娠がむずかしく、出産のリスクが高いことを

女性に限らず男性も、たいていの人は知っています。

あえて若い女性にだけ手帳を配るということが、

政府の思いやりとは思えません。

まるで「晩婚・晩産はよくない」というキャンペーンのよう。

「啓発」に名を借りて、妊娠・出産についての社会的なプレッシャーを高める

それが本当のねらいではないかと疑いたくなります。

「若い内に結婚・出産しない者は、肩身の狭い思いをしないさい」

そのように国に言われているみたいではありませんか?


 

「晩婚・晩産」が増えたのは、結婚して子育てをするのが難しいからだと

誰もがわかっています。

結婚して子どもを育てていくことができる安定した生活、

その見通しが立つのであれば、

もっと多くの人が、もっと早く結婚し、

もっと多くの子どもを産むことでしょう。

そうすれば、「晩婚・晩産」に自然に歯止めがかかるはずです。

もちろん、結婚しない、子どもを産まないという選択もあるでしょう。

それでいいと思います。


「早く結婚をしましょう」、「早く子どもを産みましょう」と、

政府は「号令」をかけようとしています。

しかし、それは政府の仕事なのでしょうか?

政府は国民に「号令」をかけるのではなく、

結婚、妊娠、出産、子育てなどの条件を整える仕事をすべきです。

『女性手帳』は、何か方向違いという感じがしてなりません。


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