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学校給食に異物混入―その後

2013-07-10

7月9日の関市下有知小学校の給食メニュー「ソフト麺ミートソース」に入っていた異物の写真を入手しました。「長さ1㎝ほどのホチキスの針と似た形状の金属」(関市教育委員会の説明)です。

下有知小学校で見つかった給食の異物 2013年7月9日.jpg

見やすくしようと調整したら、色が青っぽくなってしまいました。

普通のホチキスの針と違っているのは、角張っていないところです。ホチキスの針は断面が四角ですが、発見されたものは断面が円形になるもので、針金かクリップを曲げたようなものです。


上記の写真は議会事務局でいただいたカラー写真です。これはいったい何だろうと写真を見ていたら、議会事務局長が、「これに似ていると思う」と、似たものの実物を見せてくれました。それを撮影したのが次の写真です。

ホチキスの針 参考画像1.jpg 

なるほど、よく似ています。これは、パンフレットやカタログなどを綴じるときに使われている製本用のホチキスの針だそうです。

こんな感じで使われています。

ホチキスの針 参考画像2.jpg

拡大してみると、

ホチキスの針 参考画像3.jpg

しかし、これだと決まったわけではありません。


 

先週、大分県日田市で、似たようなことが起こっていました。 単なる偶然だと思いますが、関市のソフト麺ミートソースも日田市のミートボール甘酢煮も、どちらも挽肉を使うところが同じです。しかし、日田市の場合は、どうも普通のホチキスの針だったようです。

<異物混入>日田の中学給食にホチキス針 けがなし

毎日新聞 7月6日(土)20時9分配信

 大分県日田市教育委員会は5日、市立北部中の給食にホチキス針が混入していたと発表した。けがはなかった。同市教委によると、1年生1人が4日のミートボール甘酢煮を口に入れ、違和感を感じてはき出したところ、ホチキス針(未使用状態、長さ8・4ミリ)が3個連なったまま混入していた。他での異常報告はなかった。市学校給食センターで調理した。原因を調べている。

※リンク http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130706-00000008-maiall-soci


製本用のホチキスの針のようなものが、なぜ「ソフト麺ミートソース」に入っていたのか、今のところまったく見当がつきません。これは、けっこう硬いものですが、不自然に曲がった状態なのも何か理由があるのでしょうか。仮に製本用のホチキスの針だったとしたら、どうしてこんなふうに曲がっているのでしょうか。

「混入経路を徹底的に調査し、解明を図る」(教育長コメント)とのことなので、その結果を待ちたいと思います。


 

7月1日の関市倉知小学校の学校給食のメニュー「鶏肉の照り焼」に、生きたハエの幼虫が混入していた問題について、その後どうなっているか、9日の朝、関市教育委員会事務局を訪ねて伺いました。(経過については本ブログ7月4日付の記事をごらんください。)

実は、それについて書こうと思っていたら、下有知小の異物混入が起こってしまったというわけです。

以下に簡単に状況を報告しておきます。


調理後にハエ(卵胎生の種)が幼虫を産み付けたと思われるのですが、その場所がどこなのか、また、ハエの種類が何なのか、わからないということです。

市教委では、問題が起こった小学校にお願いして、「はえ取り紙」を設置してもらったそうです。しかし、これまでのところハエは1匹も捕獲できていないということでした。学校給食センターにおいては、目視で調べたがハエの姿はみられないとのことでした。

ハエの種類については、特定するのは不可能とのことです。幼虫を成虫になるまで育てればわかったかもしれませんが、何の幼虫なのか調べるために検査に出した時点で、幼虫はすでに死んでいたとのことです。

見つかった幼虫の体長のことが気になっていたので、

「新聞では、『2~3ミリ』と書いてありましたが、正確に測ったものですか?」

と尋ねたところ、

「測定はしていません。見た感じで話したものがそのまま記事になってしましました」

とのことでした。


「はえ取り紙」とか、「目視」とかいう調べ方は、ずいぶん古風な感じがしますが、調べてみたところ、これは文部科学省が推奨している方法のひとつです。

文部科学省が出している「学校環境衛生の基準」に定められています。

ゴキブリ、ハエ、蚊は「衛生害虫」と呼ばれ、ハエの「成虫の活動の有無及びその程度」の検査方法として「教室及び給食施設等で、肉眼で調べるか、又はハエ取り紙かハエ取りリボンを置いて調べる。」と記載されているのです。

また、教育委員会事務局長から、学校給食からハエの幼虫が見つかった例に触れた資料を教えてもらいました。岐阜市の名和昆虫博物館の第5代館長・名和哲夫さんが書かれた文章で、参考になります。下にリンクを貼り付けておきます。


【参考文献】

(1)文部科学省 「『学校環境衛生の基準』の一部改訂について」(平成14年2月5日)

(2)「博物館に寄せられた質問から 食べ物編①」 (名和昆虫博物館 名和哲夫)


【関連ページ】

「また学校給食に異物混入」   さわたり通信2013年7月9日付

「学校給食に異物混入」   さわたり通信2013年7月4日付


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