関市議会議員定数の削減
2014-03-27
一昨日、電話をくださった方から「ブログを更新してください」と言われ、前回の更新はいつだったかと見てみたら、4ヵ月も経っていました。
ずいぶんご無沙汰をしましたが、再開したいと思います。
関市議会の今年の第1回定例会が終わって一週間が経ちました。
3月3日の本会議2日目では、関市議会の議員定数を23名とする議員提案が賛成多数で可決されました。現行25名を次の選挙から2名削減するということです。
これを受けて、20日の本会議5日目に、委員会条例も一部改正され、改選後の常任委員会の定数が変更されました。次の関市議選は、1年後のいっせい地方選挙ですが、いつ選挙が行われても困らないように、決めておいたというわけです。常任委員会は、総務厚生委員会8名、文教経済委員会8名、建設委員会7名という構成になります。建設委員だけ少なくなります。
議員定数を24にしておけば建設委員会も8名になったはずです。しかし、そういうことにはならず、24名がよいと考えていた議員が、23名がよいとゆずらない議員に歩み寄り、定数23が関市議会の多数派となりました。私から見ると、24名はだめで23名がよいという理由は判然としません。基準がないのです。
委員が7名だと、議長役の委員長をのぞく実質6名で委員会審査をおこなうことになります。定数を今より6名減らして19名にするという案も、今回、同時に提出されていました。これで3つの委員会を構成すれば、委員会定数もさらに少なくなります。人数が多ければよいということではありませんが、ごく少数による審査で済ませてしまってよいのかということを思います。
もっとも、一人の議員が複数の常任委員会に所属することにすれば、委員会定数を増やすことは可能です。かつては、一議員が一常任委員会に所属するという決まりでしたが、現行法令では議員が複数の常任委員会に所属することも可能になっています。頭数をそろえればよいという考えでしょうか。これは、地方議会が「行政改革」、あるいは「財政削減」の一環として議員定数削減に走る中で、法的にそれを是認し、削減を更に促進するという意図が感じられます。「地方分権の時代」などと言われ、地方議会の役割と責任はますます重くなるはずなのに、実際には地方議会を形骸化、空洞化させる方向に向かっているように思います。
関市議会は今のところ一議員一常任委員会を維持しています。
いずれにしても、議員数が少なくなればなるほど、議会内の意見の多様性が損なわれ、行政に対するチェック機能や、民意を行政に反映させる力は低下せざるを得ないだろうと思います。
関市議会で議員削減に賛成する議員のみなさんの意見は、「議員削減が世間の流れだから」という部分が共通しています。それで人口当たりの議員数が関市より少ない県内の市と比較してみたり、平均値と比べてみたりして、「もう少し減らした方がよい」と言われるのです。 「大切なことは、議員をしているあなたが、議員が多すぎると感じているかどうかではないか。市議会の一員である当事者として、あなたはどう思っているのか」と問いかけてみるのですが・・・。
日本共産党関市議員団は、23名、19名の2つの定数削減案に反対し、現行定数25名でよいと主張しました。
今回の定数改正では次のように意見が分かれました。
定数25に賛成 2(共産党)
定数23に賛成 18(明政会、市政クラブ、公明党、無所属)
定数19に賛成 3(平成会、無所属)
※現在は定数25ですが1名欠員あります。議長(明政会)は除いてあります。
これで関市議会は、平成17年の広域市町村合併前と同じ23名の議員定数にもどることになりました。
市町村合併前、旧関市には23名、旧武儀郡5町村には60名、合わせて83名の市町村議員がいました。
現在の市域の議員定数の推移を見ると、
83名(合併前6市町村合計、旧関市は23名)
↓
29名(H17合併後)
↓
25名(H19、H23選挙)
↓
23名(H27予定)
という変遷をたどっています。
市町村合併(H17年2月7日)の前後の関市の人口と面積を見ると
人口 77,271人(H17.2.1)→91,840人(H26.3.1)
面積 102.51平方㎞(H17.1.1)→472.84平方㎞(H24.1.1)
合併して9年。関市の人口は1万4,569人増え、面積が4.6倍に増えています。そんな合併など、まるでなかったかのような議員定数削減です。
議員を減らしすぎだと私は思っています。
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