ひこうき雲
2013-09-13
9月4日の豪雨は、ひどいものでした。
あれからもう1週間以上になりました。
時間雨量100ミリを超えるような雨が降ると、どこでも洪水になってしまいます。
その日、関市の最大雨量は1時間に50ミリ前後であったようです。
関市は、隣の岐阜市などと比べると雨量が少なかったのです。
しかし、帰宅途中の特別支援学校の生徒が帰宅途中に川に転落しました。
懸命の捜索活動がおこなわれました。
12日の午後午前、長良川で、ご遺体が発見されたそうです。
せめて見つかってくれればと願っていましたが、ご家族は深い悲しみに沈んでおられることと思います。
ご冥福をお祈りします。
高校生の子がなぜ川に転落したのだろうと気にかかり、
9月6日の朝、現場の辺りを見に行きました。
関市倉知の藤谷川(ふじやがわ)。
橋の上から上流を見ています。
左手に見えるのが運送会社の倉庫です。
倉庫のあたりのカーブにはガードレールがあります。
右側(左岸)の土手の草がきれいに刈り取られています。
女の子が流されるのを目撃した男性は草刈りをしていたとのこと。
水量が減り流れは澄んでいました。
4日の午後は、短時間のうちに水量が増し
「水深2メートル」になったと報じられました。
さらに上流に行ってみました。
↑ 「金型団地」の入り口に橋があります。
その橋から下流を見ました。↓
最初の場所と比べると川幅も狭く、
川沿いの道幅も狭くなっています。
川沿いの道を下りました。↓
土のうが積んであります。
右手が先ほどの運送会社です。
そこのカーブまでは、
ガードレールがありません。
車のすれ違いの様子。
軽自動車が通り過ぎるのを
トラックが停車して待っています。
道路の川側の白線は消えてしまっています。
路面の傷みも目立ちました。
私より年上の方が、
「私も高校生の頃、あの道を通って関商工(高校)に通った。昔はあの道しかなかった。」
と言ってみえました。
何十年も昔の話です。そんな古い道です。
普段は、水が少ししかなくて、そんなに危険だとは思っていなかった場所が、短時間の豪雨で危険な場所になってしまいました。
やるせない思いで帰る途中、空を見上げると、ひこうき雲が見えました。
白い二条の筋が、高く高く伸びてゆきました。
「あの子の命は、ひこうき雲・・・」
という荒井由実の歌が記憶の中からよみがえりました。
その夜、その歌がジブリ映画「風立ちぬ」のテーマ曲に使われていることを知りました。
見てみたい映画ですが、まだ見ていません。
それから、「川合治義 つれづれのブログ」の「通学路の安全」という記事を拝見して、現場を訪れた川合さんもまた、ひこうき雲を見たことを知りました。
4日のそのとき、何があったのかは、結局わかりません。
色々考えましたが、それはどこまでいっても推測です。
行き場のない思いです。
気づいたことを、関市役所の関係部局に伝えました。
もちろん、市の職員も現場を訪れて現地の様子を把握しており、今回の事故を気にかけています。
やがて改善策が施されると思います。
9月11日で、東日本大震災から2年半になりました。
河北新報社の記事(9月12日付)によると、
11日現在の全国の死者は1万5883人
行方不明者は2654人
(警察庁調べ)
その重みを改めて思いました。
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