ススキとセイタカアワダチソウ
2013-11-03
秋晴れの空の下
長良川の土手でススキが風に揺れていました。
写真のススキの下の方に、黄色い花が群れ咲いています。
遠目に見て草丈が低かったので、これは在来種のアワダチソウ(アキノキリンソウ)なのかと少し期待してしまいました。しかし、どうみてもセイタカアワダチソウです。この土手のものはどれも草丈が短く、その名にふさわしくないかわいらしい姿でした。
外来種のセイタカアワダチソウは繁殖力が強く、大群落を作ることで知られています。場所によっては人間の背丈の倍ほどにも伸びる草です。
どうして背が低くなってしまったのでしょうか。
その答えは、すぐに見つかりました。
最近のセイタカアワダチソウは、「それほど背の高くないものが多くなっている」とのことで、その理由は、モグラやネズミが駆除されてしまって土壌の肥料成分が減ったこと、他の植物の衰退でセイタカアワダチソウの根から出る植物の成長を抑制する化学物質の影響を自らが受けることになってしまったことなどにあるそうです。
平成に入る頃には・・・(中略)・・・派手な繁殖がなくなりつつあり、それほど背の高くないものが多くなっている。セイタカアワダチソウの勢いが衰えてきた土地にはススキなどの植物が再び勢力を取り戻しつつある。
(ウィキペディア:セイタカアワダチソウ「盛衰」の項から抜粋)
土手のススキと背の低いセイタカアワダチソウは、「ススキが再び勢力を取り戻しつつある」という、まさにその姿でした。
もうひとつおまけに、自分でびっくりすることがわかりました。
(セイダカアワダチソウは)同時期に増えた帰化植物のブタクサと時折間違われ、花粉症の原因だと言われるが、別の植物である。
(ウィキペディア:セイタカアワダチソウ「概要」の項から抜粋)
私は、セイタカアワダチソウとブタクサが同じ草だと思っていたのです。
さらに、
(セイタカアワダチソウは)一時は気管支喘息や花粉症の元凶(げんきょう)だと考えられていたが、セイタカアワダチソウは虫媒花で風媒花ではないので、花粉の生成量は少ない上に比較的重く形状も風で飛ぶには不適であるため、無関係と考えられている。
(ウィキペディア:セイタカアワダチソウ「性質」の項から抜粋)
私は、セイタカアワダチソウが花粉症の元凶だと思い込んでいたのです。
セイタカアワダチソウを見て、「この花は大嫌い!花粉症の原因だから。ブタクサめ!」というような話を何度も聞いたことがあって、私はずっとセイタカアワダチソウの別名が「ブタクサ」だと思っていたし、花粉症の原因だと思っていたのでした。セイタカアワダチソウの背の低さが気になって初めて調べてみて誤解に気づいたというわけです。
私にとってはそれで何か問題があったということではありませんが、セイタカアワダチソウにとっては、とんだ濡れ衣だったのです。
ちなみに花粉症の原因になるブタクサを自分は実際に見たことがないようです。
耳学問というのは、あてにならないことがあるものです。
ネット上に溢れ、拡散する情報も耳学問の世界に近い部分があって、そこから色々な誤解が生じます。無害なものならいいですが、そうでない場合もあります。それを悪用する人たちもいるようです。
「山本太郎参議院議員が10月31日の園遊会で天皇陛下に手紙を渡した」というニュースがマスコミでクローズアップされていて、自民党の一部にこれを大きな問題にしようとする動きがあります。
ネットで検索したところ、共産党も山本議員の辞職勧告決議案の提出に賛成しているというような書き込みを発見し、それはないだろうと思いました。確認してみたところ、やはりデマ情報でした。
日本共産党の見解は以下の通りです。
しんぶん赤旗 2013年11月2日付第2面から
井上哲士(さとし)参議院議員は、次のようにツイートしています。
「自民や共産党が山本太郎氏の議員辞職勧告決議案提出に同意」などというツイートが流れています。日本共産党は山本氏について、志位委員長が「憲法をしらない行動」とのべ、昨日の参院議院運営委員会で仁比議員が、「常識を欠き不適切な行為だが、懲罰には当たらない」と発言しました。これが事実。
この見解を「共産党が山本太郎氏を擁護」と伝える書き込みも多数ありましたが、「擁護」というのもちょっと違うのではないかと思いました。
山本太郎氏の行為をどう考えるかということを、自分なりに考えてみましたが、やはり志位委員長のコメントで言い尽くされていると思います。
あえて付け加えるとしたら、今、もっと大きな問題が動いていて、自民党はそこから少しでも国民の目をそらしたいのだということです。山本太郎氏は訴える相手を間違えて、その思いとは逆に自民党につけいる隙を与えました。彼が訴える相手は国民のはずです。
11月2日の赤旗の一面の見出しは
理由も秘密のまま逮捕 裁判官や弁護士も処罰の対象
許すな! 秘密保護法案 すべての段階で秘密
”社会保障解体”の促進法案に反対する
「社会保障制度改革プログラム法案」について 志位委員長が談話
安倍内閣が自公両党の数を頼んで、今進めようとしているこれらのことの方が、私たちの今後にとって、よほど重大で深刻な問題です。
そして、1946年の今日公布され、私たち日本国民を守ってきた日本国憲法は、67年の歴史を経て、いまだかつてない最大の危機を迎えています。
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関連リンク
許すな秘密保護法案
「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/2013-himitu.html
社会保障改悪法案
「自助努力」を迫る時代錯誤
しんぶん赤旗「主張」 2013年10月22日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-22/2013102202_02_1.html
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